ダイナミックマイクを使っているなら、「Cloudlifter」という言葉を耳にしたことがあるでしょう。配信やポッドキャストのセットアップでよく推奨されるアクセサリーで、多くのブロードキャスト用ダイナミックマイクとセットで紹介されます。ただし誰にでも必要なわけではありません。役立つかどうかは、インターフェースが供給できるゲインの量にかかっています。
Cloudlifterは、出力の低いダイナミックマイクやリボンマイクと、オーディオインターフェースやミキサーの間に接続するマイクブースターです。信号がメインのプリアンプに到達する前に、約20〜25 dBのクリーンで透明感のあるゲインを追加します。
インターフェースのファンタム電源で動作するため、追加のケーブルや外部電源は不要です。マイク本体にはファンタム電源が流れないため、パッシブリボンマイクも安全に使えます。標準のXLRケーブルで接続するだけで、設定やソフトウェア不要ですぐ使えます。
すべてのマイクが同じ信号レベルを出力するわけではありません。コンデンサーマイクはファンタム電源でカプセルと内部回路を駆動するため、ダイナミックマイクと比べて出力信号が強くなります。一方ダイナミックマイクはパッシブで、信号を使えるレベルまで上げるためにプリアンプに完全に依存しています。
プリアンプをゲインの上限近くまで上げると、ノイズが増えて信号品質が低下します。Cloudlifterはメインのプリアンプの前段でクリーンにゲインを追加するため、インターフェースをより低いゲイン設定で動かすことができ、ゲイン不足のセットアップではノイズフロアを大幅に改善します。
Cloudlifterが最も役立つのは、インターフェースがマイクに必要なクリーンなゲインを十分に供給できない場合です。多くのエントリーモデルやミドルレンジのインターフェースはゲインのヘッドルームが限られており、使える信号を得るためにプリアンプを限界近くまで上げると、ノイズが目立ち始めます。
こうした状況では、Cloudlifterは実用的でコストパフォーマンスの高い解決策です。インターフェース単体ではクリーンに処理しきれない部分を補ってくれます。
なお、インターフェースのノイズフロアがすでに低い場合、Cloudlifterを追加しても改善は見込めません。主に、プリアンプ自体がボトルネックになっている古い機材やゲインのヘッドルームが限られた機器で効果を発揮します。
インターフェースがすでに低ノイズフロアと十分なゲインを備えているなら、Cloudlifterを追加しても実質的なメリットはありません。あらゆるダイナミックマイク(パッシブリボンマイク含む)をクリーンに駆動するヘッドルームがすでに確保されているためです。
優れたプリアンプの前にCloudlifterを挿入することにはデメリットもあります。独自の自己ノイズを持つアクティブ部品が追加されること、信号経路にケーブルと接続ポイントが1つ増えること、そして入力インピーダンスが約3 kΩに固定されることでマイクの応答特性がわずかに変化し、モデルによっては音色に微妙な影響が出る可能性があります。
プリアンプが十分なゲインとノイズ性能でダイナミックマイクをクリアに処理できる場合、Cloudlifterは不要です。
すべてのWave XLRインターフェースは、前段にブースターを挿入しなくてもあらゆるダイナミックマイクをクリアに駆動できる十分なゲインを搭載しています。Wave XLRとXLR Dockは75 dBのゲインを提供し、Wave XLR MK.2、XLR Dock MK.2、Wave XLR Proではそれを最大80 dBまで引き上げます。このゲインはデジタルで処理されるため、アナログ入力ステージをクリーンに保ちつつ、アナログ回路の酷使によるノイズを避けられます。
これらのデバイスをお使いなら、Cloudlifterは必要ありません。プリアンプ自体がクリーンに処理してくれるため、Cloudlifterを追加しても信号に目立った改善はなく、部品が増えるだけです。
Cloudlifterが役立つのは、インターフェースがマイクに十分なクリーンゲインを供給できない場合です。多くのエントリーモデルやミドルレンジのインターフェースはゲインのヘッドルームが限られており、プリアンプを限界近くまで上げると、ノイズの問題が生じます。良質なプリアンプを持つインターフェースを使っているなら、Cloudlifterは不要です。
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